データが重要となる

カーボンニュートラルな農業は企業などが主体となって行っています。企業によって行っている内容は違っていますが、そのすべてがカーボンニュートラルな農業を実現するために、品種改良や作物生産のためのモデル導入プログラムなどを行っています。こういった企業の努力によって、カーボンニュートラルな農業実現に向けて多くの試みや結果が残されており、さまざまな実現への手段が見つかっているのです。

また企業が行う活動として重要となってくるのがデータサイエンスと呼ばれるもので、農地の肥沃度や気象データを継続的に収集、活用していくことで温室効果ガスの発生原因となる窒素が使われた肥料などの投入を減らしています。農業の生産工程などで発生する温室効果ガスは、このデータサイエンスの導入によって飛躍的に減らす事ができると期待されており、アメリカでは年間1億トンもの二酸化炭素排出削減が可能になるともされています。農業は私たちの生活には欠かせないものだからこそ、こういった削減をしていくことで温室効果ガス削減にも大きな効果を期待する事ができます。

しかし、カーボンニュートラルな農業を実践するのはあくまで農業生産者という事は忘れてはいけません。生産者からの関心を高めるためにも、企業側はこういったデータサイエンスなどでの成功例を示していくことや、システム導入によって生産者にどのような利益があるのかをきちんと示し、利益を得られる仕組みを作っていくことが必要となります。

具体的に何をするのか

カーボンニュートラルな農業では、実際にどのような事を行うのでしょうか。行われている活動としては、品種改良によって収量を高め、単位面積当たりの植物による炭素吸収量を増加させて二酸化炭素を減らすというものがあります。さらに遺伝子組み換えによって耕さなくても雑草防除が可能となり、土を耕す必要がなくなり耕す事で炭素や窒素が発生してしまう、トラクターなどからの排出ガスを無くすといった生産工程において今まではどうしても出てしまっていた温室効果ガスの排出を止める事も可能となりました。

また収穫前だけではなく収穫後の事も考えられており、収穫後は一部の作物を農地に残し、炭素を土壌に蓄積させたり被覆作物と呼ばれる作物を植える事で、休閑期であっても炭素の吸収を行えるようにしています。こうする事によって休閑期であっても炭素を吸収する事が可能になり、カーボンニュートラル、つまりは排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素の量が同じになるようにしています。

このようにカーボンニュートラルな農業は、生産工程だけでなく生産工程以外の場面でも温室効果ガスの発生を抑え、排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素の量が同じになるようにしています。温暖化は農業そのものを衰退させてしまう問題で、それへの対策として温室効果ガスの発生を抑えるため、そして吸収される二酸化炭素を増やすために品種改良などによってさまざまな作物を生み出しています。

何を目指しているのか

カーボンニュートラルな農業では、農作物の生産工程において温室効果ガスである二酸化炭素を排出させない事を目指しています。土を耕す事や除草剤など農業に関する場面において二酸化炭素が排出されてしまう事は多く、それによって温暖化が進む原因となっているとされています。しかしカーボンニュートラルな農業はこの温室効果ガスが排出されてしまう生産工程において、そのガスを発生させない事を目的とし、ひいては温暖化を止めるための大きな役割を果たすようにという事を目指しているのです。

土を耕すという事は農業において必須とも言える工程ですが、この土を耕すという工程において土中にあった炭素や窒素が排出されてしまい、二酸化炭素が発生する原因となってしまいます。温暖化が進むと農地として利用してきた土地が農地として使えなくなってしまったり、海面上昇などが原因で農地そのものが無くなってしまうという危険も予想されています。生産工程において二酸化炭素などの温室効果ガスを排出してしまう農業において、温暖化という問題は農業そのものが持つ大きな問題点となっています。

カーボンニュートラルな農業が目指すのは、生産工程において温室効果ガスを排出しないというだけではなく、生産そのものの効率化なども目指しています。温暖化が進むことはそのまま農業全体の問題にもなってしまいますから、温室化を止め、さらに農業を効率化する事こそカーボンニュートラルな農業の目指すところです。

カーボンニュートラルとは

地球温暖化が叫ばれて久しい昨今ですが、この温暖化の原因とされている温室効果ガスは土壌や肥料、水田といった農業に関わる場所や物からも発生しています。そんな中注目されているのがカーボンニュートラルで、これは資源のサイクルの中で二酸化炭素の排出量と吸収量が同じになる事を指しています。実は農業関係から排出されている温室効果ガスの割合は、世界全体で見ると第2位となっており、工業や車などの輸送業に比べても高い割合とされています。そのため現在、カーボンニュートラルとなる農業が注目され始めています。

農業や酪農といったものは温室効果ガスの排出とは関係ないと思われがちですが、例えば土を耕す事で土壌に含まれている炭素や窒素が空気中に放出されてしまい、温室効果ガスである二酸化炭素などを生み出す原因となります。農業は私たちが生きていくために必要なものですが、温暖化もまた私たちの将来に関わる問題です。カーボンニュートラルな農業とは、農業によって排出されてしまう温室効果ガスの排出を少しでも少なくして温暖化を防止できる農業の事を指しています。ですがカーボンニュートラルな農業といっても、どのような活動をしているのかという事はわかりにくく、ピンとこない人も多いのではないでしょうか。

当サイトではカーボンニュートラルな農業というものはどのような事をしているのか、どういった効果が期待されるのかといったカーボンニュートラルな農業についての簡単な解説をしていきます。